廃棄物処理費のコスト削減について
(1) 廃棄物処理費のコスト構造
廃棄物処理費のコスト構造は(収集運搬費+処分場の受入費)×廃棄数量となっています。一般的に、廃棄数量にm3あたり単価、またはkgあたり単価を乗じることにより請求されており、ほとんどの場合、請求書上に収集運搬費と処分場受入費の内訳は記載されていません。
(2) 廃棄物処理業界について
廃棄物は大きく一般廃棄物と産業廃棄物に分けられ、いずれの収集運搬事業者にも自治体からの許可取得が義務付けられています。また、廃棄物の排出責任は排出事業者が負うことが法律で定められているので、委託先による万一の不法投棄リスクに備える意味でも、取引先の許認可の確認は必ず行うようにしましょう。
コスト面では、一般的に同一エリアで許可を取得している廃棄物処理業者は数多くあり、サービスレベルに大きな差異をつけるのが難しいことから、価格競争が激しくなる傾向があります。ちなみに、1社から大量の廃棄物処理を受託しているケースでは、受託業者の運搬車だけでは処理し切れず、同業者に再委託している場合もあります。
(3) 廃棄物処理費のコスト削減ポイント
一般廃棄物、産業廃棄物ともに処分場の新設・増設が容易にできないこともあり、処分場の受入費を削減対象とするのは困難です。そのため、収集運搬費部分について、廃棄量や回収頻度に応じた適正単価への改定を要請していくことが、コスト削減成功のポイントとなります。当社では、豊富な支援実績に基づき収集運搬費の適正水準を積算し、過去事例との比較検証を行うことによって、委託数量・委託形態に応じた適正単価水準を把握しております。
(事例)廃棄物処理費の支援事例
建設業A社 | 年額1,200千円→年額840千円(▲360千円、▲30%) |
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ネットカフェB社 | 年額1,870千円→年額1,270千円(▲ 600千円、▲32%) |