
間違ったコスト削減とは
#コスト削減
VE(バリューエンジニアリング)とは、米国GE社のL.D.マイルズによって1947年に開発された手法です。商品やサービスの価値をコストと機能の関係(価値=機能÷コスト)でとらえて分析し、価値を向上させることを目的としています。
調達・製造・使用・廃棄といったライフサイクルコストを最小にして、必要な機能を達成することがVE最大の目的。そのためまずはその製品が、「誰のためのものなのか」、「何のためのものなのか」といった原則に立ち返ることが重要となります。
ですからVE活動では、使用者優先と機能本位が原則。ユーザーの立場から機能を分析し、その向上のための手段やコストの削減についてもユーザーの立場にたってアイデアをだしあうこと。また、創造的なアイデアを持ち寄り、チーム・デザインを行うことが重要とされています。
VEが効果を発揮するのは、購入資材費の削減や製品全体のコスト削減、製品開発などの分野。最近では、製品だけでなく、組立作業や機械加工、梱包、運搬などといった製造工程や物流などの分野でも活用されるなど、コストが発生するすべての分野がVEの対象となっています。
即効性のあるVE実践のために重要なのは、自社が提供している商品やサービスについて、それが「誰のためのものなのか」、「何のためのものなのか」という機能を再確認し、また、それを生み出すためのコストを明確化すること。そのようにして自社の製品の価値を知ることで、はじめて価値向上のための活動に取り組むことができるのです。
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