利益創造・成長コンサルティング 導入インタビュー|河島コンクリート工業株式会社
河島コンクリート工業株式会社
代表取締役 河島慎吾様
コストダウンには会社をあげて取り組んできましたが、さらにできるということをウィザーズプラスに教えてもらいました。
会社名 | 河島コンクリート工業株式会社 |
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事業内容 | 生コンクリートの製造・販売 |
代表者名 | 代表取締役 河島 慎吾 |
HP | https://www.kawashima-concrete.co.jp/ |
河島コンクリート工業株式会社は、年商30億円弱、従業員数50名の創業70年を超える生コンクリートの老舗製造・販売会社です。
社長就任以来、会社をあげてコストダウンに取り組んできた、河島コンクリート工業株式会社 代表取締役 河島慎吾様に、ウィザーズプラスのコンサルティングを採用した経緯や成果への評価についてお話を伺いました。
目次
業界に先駆け先進的な取り組みを行う
河島コンクリート工業について教えてください。
弊社は1951年にコンクリート二次製品の製造・販売業として創業し、1955年の会社設立を機に、生コンクリートの製造・販売に転換しました。以来、地元である東京・板橋に根づき地域とともに成長してきました。
先進的な取り組みも行っており、2005年に業界初となる練り水冷却装置(クーリングダッシュ)を、東日本大震災を受けて2011年には非常用ディーゼル発電設備を導入しています。
2019年5月には工場全体に遮熱塗装を施し「完全遮熱型プラント」を完成させ、2020年の新型コロナウイルス感染症に対しては、同年7月に感染拡大から従業員を守るため、試験室を含む事務棟全体と全保有車両のコクピット部に抗ウイルスコーティングを施しました。
河島コンクリート工業様
コーポレートサイト
SDGs(持続可能な開発目標)にも いち早く取り組んでおり、2011年10月から近隣小学校の高学年児童を対象に工場見学に招待し、延べ550名以上の学生様にご来場いただき、建物や道路に必要な生コンクリートの知識について学んでもらっています。中学生の職場体験の依頼に対しては、生コン製造の業務としてだけでなく、社会人としての仕事の向き合い方、人との接し方、マナーなども学べる場を提供しています。
本格的な取り組みは2020年1月からですが、次世代の教育振興はもちろんのこと、職場の健康経営の推進、地球温暖化対策、資源リサイクル、森林保護、プラスチックごみ削減、復興支援活動の貢献なども行っており、カーボンニュートラルの実現に向けて、新技術の導入や普及にも積極的に取り組んでいきます。
コストの見直しとともに仕事のやり方も見直す
コストの見直しをウィザーズプラスに依頼したきっかけを教えてください。
直接的なきっかけは金融機関からの紹介です。
取引自体は小さいのですが、ユニークな提案をしてくれるところです。まずは話を聞いてみようとお会いしたのが最初ですね。
会ってみた印象はいかがでしたか。
いまでこそ打ち解けた話ができるようになっていますが、最初は恐ろしいくらい真面目な会話だったのを覚えています。お話を聞いて、本当にコストダウンできるスキームがあるのかな、と正直なところ思いました。
実際のところ、コストダウンには私だけでなく会社をあげて取り組んできましたから、これ以上できるところがあるのか、あるのなら教えて欲しいという気持ちですね。
「会社を引き継いで以来、コストダウンに取り組んできました」と河島社長
以前はどのようにコストダウンに取り組んでこられたのですか。
私が32歳の10月3日に父が突然他界しました。57歳でした。父はワンマンな社長でしたので、いろいろなことを教えてもらえないまま、会社を引き継ぐことになりました。
当時、私は専務取締役で会社としてはセカンドだったのですが、会社の収支や借入など一切見せてもらえませんでした。正直、父はまだまだがんばるつもりでいたのでしょう。
急な交代だったので、まずは会社の中身を知ることから始めました。それは現実を知るということでもあります。弊社は8月決算ですから、10月末に決算書ができてきます。一目見て「何これ?」という感じだったのを覚えています。
決算書はどんな内容だったのですか。
営業利益で赤字はかなりのもので、借金も聞いていた倍はありました。
どうやって立て直しを図ったのですか。
何をしたかですが、まず基本的に感謝しかありません。借入もありましたけれど、信用して貸してくれていることはありがたいと思いました。息子に代わったからといって、返せとは言われませんでした。
後はお客様と従業員がついてきてくれて、支えてくれました。本当に感謝しかありません。一人でも足を引っ張ろうという人がいたら、こういうものはうまくいきませんよね。
考えたことは、とにかくムダをなくそうということです。ただし会社として従業員の人生を預かっているわけですから、人切り、リストラだけは決してしないし、協力会社にも手をつけないことは決めていました。
結論から言うと10ヵ月で相当立て直し、営業利益で5000万円程度のプラスに戻しました。正直、必死過ぎで何をやったのかはほとんど覚えていないんですよ。
ただ、これは今でも変わりませんが、弊社は鉛筆1本買うのにも、いまだに稟議書にハンコです。稟議書の紙と時間がもったいないのですが、こうしたところにもコストの意識が生きていると思います。
素晴らしいV字回復と言っていいですね。
気にかけていたのはかけ算です。すべてを×12にしました。月1万円コストダウンできたら×12で12万円だなと。会社は結局決算書で判断されますから、一つの数字を見て単月ではなくて年間でどうなるのかを考えるわけです。私は野球をやっていましたが、「シーズン途中の成績」ではなくて、最終的に「シーズンが終わったときにどんな成績か?」です。これは会社も野球も同じですね。
その後もコストダウンは意識してこられたのですか。
意識してきました。あらゆるコストの見直しを図るとともに、仕事のやり方も見直しました。
例えば、余ってしまった生コンクリートは産業廃棄物になります。以前は外部に処理を委託していて、年間3,000万円程度のフィーがかかっていました。これを生産量の調整や見通しをきちんと立てることに加え、内部で処理できるよう内製化することでコストダウンを図りました。
さらに品質管理を徹底して返品率を限りなく0に近づけました。生コンクリートはJIS規格に沿って作りますが、バラつきが出やすい商品です。生コンクリートはミキサー車が現場に着くと、そこで受け入れ試験が実施されます。品質管理は徹底していますが、それでも100回に1回程度は試験ではねられる(品質基準外になる)ケースが出ます。はねられるのは一般的には3%程度といわれていますが、弊社では現在1%を切っています。
このように、あらゆる場面でコストダウンの取り組みを続けてきました。
時間は必要だが会社に何も損はない
仕事のやり方を含めてコストダウンに取り組んできた河島社長が今回、ウィザーズプラスにコンサルティングを依頼された決め手はどこにあったのでしょうか。
決め手となったのは、次の3点です。
1. 初期コストが一切かからない。
まず、完全成功報酬型で、こちらに初期コストはかかりません。時間を費やすことにはなりますが、それがいい方向に行き、さらなるコストダウンにつながるのなら会社として悪い話ではないと思いました。時間をかける必要はありますが、弊社に何も損はありません。
2. 現在の契約単価が適正かを知りたい。
従業員も一緒にコストダウンに取り組んできましたが、契約単価自体は弊社と取引先との話し合いで決まったものです。ですから、その単価が適正なのか、相場と比較してどういう位置にあるのかは正直判断できません。第三者に入ってもらうことで、単価の見直しができればいいと考えました。
3. 人間関係を大切にする思いを汲んでくれた。
会社を引き継ぐ際も、従業員のリストラは行わない、協力会社に影響が出ないようにやってきました。そういう人間関係をとても大切にしてきた、こちらの思いを汲んでくれて「影響が出ないようにコンサルティングしていきます」と言ってくれたのは心に響きました。
「人間関係を大切にしたい思いを、きちんと汲み取ってくれました」と河島社長
財務資料などを分析してのコストダウンの提案についてはいかがでしたか。
すでに多くのコストを見直していましたので、大変だったと思います。そんな中、7費目について削減の提案をいただきました。実際には5費目について削減を進めていただき、当初の提案の削減目標金額を達成してもらいました。
削減できた費目は携帯電話代、電気代、ガス代、ETC利用料、ガソリン代です。コスト削減についてあまり手をつけていない会社だと、もっと多くの金額を削減できるケースもあると思います。弊社はすでにかなり手を打っていますので、削減総額がそれほど多くありません。成功報酬型なのにこれで対応してもらえるのかなと、しなくてもいい心配をしてしまいました。
従業員の意識がさらに高まった
ウィザーズプラスのコンサルティングの効果を教えてください。
1. 従業員の意識がさらに高まった。
実際にコンサルティングを受けることで、単にコストが下がったということ以上に、取り組みを通じて従業員の意識がさらに高まりました。いままでも取り組んできていますから、私も従業員もできているという気持ちはあったと思います。ウィザーズプラスからさらにできることを教えてもらいましたので、取り組みを通じて私も従業員もさらにできると意識が高まりました。
2. 交渉を主導してもらえた。
取引先との交渉のサポートは助かりました。ほとんどの交渉でウィザーズプラスのコンサルタントが交渉を主導してくれましたので、弊社ではその結果を受けて、各部署で手続的なことを進めるだけでした。非常に丁寧に交渉を進めてもらえたと思います。
3. 削減効果を初年度から実感できた。
コンサルティングフィーの契約は、削減額の一部を支払うというものでした。ですので初年度から削減効果を実感できました。
ウィザーズプラスのコンサルティングを評価してください。
端的にいえば、かゆいところに手が届くコストダウンです。弊社にとって煩しさはないし、言いにくいこともきちんと言ってくれる。その上でこちらの人間関係が崩れないように配慮してやってくれたところを高く評価しています。
コスト削減に対するものの見方を活かしていきたい
今後のコスト削減の取り組みについて、どうお考えですか。
今回、着手できなかった費目については、契約更改などのタイミングを見て着手していきたいと考えています。また、コンサルティングを通じてコスト削減に対するものの見方を教えてもらいましたので、活用していければと考えています。
ウィザーズプラスのコンサルティングについてのリクエスト、あるいは期待がありましたらお教えください。
ウィザーズプラスのコンサルティング、それ以前からの会社をあげての取り組みと、かなりコスト削減には取り組んできたと考えています。これ以上となると、協力会社に影響が出る内容に着手せざるを得なくなりますが、それは行いたくないと考えています。ですので引き続きコストダウンについてのアドバイスをいただきたいですね。
河島社長(右)と担当コンサルタント・遠藤(左)
河島コンクリート工業様、この度はお忙しい中、
貴重なお話をありがとうございました。
取材日時 | 2022年4月 |
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取材・制作 | 株式会社カスタマワイズ |