
経営管理の改善
より高い目標に向かって邁進したい!と考えているのに、その具体的な方途が掴めない・・・。そのような問題を抱えているのは、貴社の経営管理が上手くいっていないからかもしれません。
ご存知のとおり経営管理というのは、さまざまな企業活動を調整、統括し、目標達成を促すことです。部門、社員といった組織の成員を目標達成という目的のもとにまとめ、企業を成功に導くためには効果的な経営管理が必要不可欠です。
経営管理がうまく機能していなければ社内の問題点を発見することができず、よって問題を解決することもできません。また目標に向かって一丸となって進むことも、目標の達成度を計ることもできません。有効な次の一手を生み出すためには、自社の経営管理の改善から取り掛かることが重要なのではないでしょうか。
経営管理がうまくいっていない場合には、目標を見失い、管理のための管理になってしまっていることがあります。また管理手法や業績指標が現状と合っていない場合、業務プロセスや情報システムに問題がある場合もあるようです。そこでここでは経営管理の問題点を見直して、改善する方法をご紹介してみたいと思います。
わが社の経営管理、どこがダメなのか?
有効な経営管理を遂行するには、生産管理や販売管理、労務管理、人事管理、財務管理といった各部門別の管理があり、そのうえさらに経営者による全体的な経営管理が必要となります。
経営者や各部門の管理者は立案した戦略を元に目標を設定して、社員にそれを周知しなければなりません。そして業務報告を受け、その改善策を練り、結果のとりまとめをします。
経営管理を改善するためには、まずはその目的の確認から始めましょう。例年にならって業務を実行しているだけでは何の意味もありません。何のための経営管理なのか?という問いに立ち返り、その意義を再確認する必要があります。
その時々の経営戦略に基づいているかどうか、目標設定と周知はなされているか、さらなる改善へとつなげているかなど、明確な目的のもとに管理実務をすることが重要になります。
経営管理の手法や指標評価の指標を見直すことも必要です。
経営管理の手法としては、年度予算、中期経営計画、標準原価計算、直接原価計算といった手法があります。業績評価指標には財務指標や非財務指標などがあります。
このような手法や指標を採用する際に重要なのは、いまの市場状況や事業形態に合っているかどうか。必要のないデータを集めて時間を無駄にしていないか、経営実態を把握するために本当に重要なデータを収集できているかどうか。データ収集や集計を実施する前に、必ずその必要性を問うてみましょう。
業務プロセスと情報システムの見直しも必要です。
経営管理における業務プロセスでは、予算編成や標準原価の策定などといった予算策定業務にもっとも時間を費やしている方が多いようです。ですがその割に経営会議で使用されるデータはそのうちのごくわずか。データ収集や集計が目的化して、経営改善の役に立っていないこともあるようです。
業務プロセスを改善するのに役立つのが情報システムの活用です。自社に合ったシステムを構築すれば、データを収集し、蓄積するだけでなく、大量のデータを解析し、現状の把握や問題点の発見に役立てることができます。
以上のポイントをおさえて経営管理の改善に取り組んでいただけば、きっと明確に次の一手が見えてくると思います。営業や製造の現場に声援を送るだけでなく、真の支援となる管理業務を実行しましょう。