調達交渉
何事もそうなのですが、「調達交渉」にももちろん事前準備が必要となります。
交渉の事前準備に期待される役割としては、4つのレベルに分けることができます。
- 指示を受けながら、調達環境や交渉相手の状況分析ができる。
- 調達環境や交渉相手の状況分析と準備を主体的にできる。
- 調達環境や交渉相手の状況分析と準備を行い、上司(周り)の了解を得たうえで、双方の満足を目指した交渉に臨むことができる。
- 調達環境や交渉相手の状況分析に基づいて、双方が満足できる交渉の方向付けができる
あなた(あなたの組織)は、現在どのレベルにあるでしょうか。
4. のレベルに達するように、日々の努力の積み重ねが必要となります。
調達環境や交渉相手の情報分析のためには、
- 原価の成り立ちに関する知識
- 経済情勢・社会情勢に関する知識
- 市場動向に関する知識
- 自然災害や事故に関する知識
等を新聞・テレビ・インターネットや社内会議などから、常に新しい知識へとアップデートしておく事が肝要です。
また交渉相手の自社とのコスト計算基準の差について捉えておくことも必要です。
どこが・どれくらい・なぜ違うのか?
→ では、どのようにするのか?
このポイントをおさえるようにしましょう。
実際の交渉の場では、良い交渉を行なえるような雰囲気作りも必要です。
「ミラーリング(相手の顔は自分の顔の鏡)」という言葉をご存知でしょうか?
交渉に臨む時は、誰しも緊張するものです。
緊張してこわばった顔・険しい顔で交渉に臨んでしまうと、相手にそれが伝わり、同様の表情になってしまいがちです。
そうなってしまうと、場の空気も悪くなり、自分も相手も苦痛になってしまいます。対立するような姿勢で、交渉に臨めば、相手も対立の態勢となってしまいます。
そんな状態では良い交渉は望めなくなってしまいます。
交渉相手は、敵ではありません。
お互いの立場を尊重し、協力し合い、課題の解決やビジネスを成功させるための“パートナー”と考えましょう。
相手とは、‘奪い合う’関係ではなく‘創り出す関係’を目指しましょう。
交渉の場で、お互いに笑顔が出るような雰囲気作りができることが望ましいです。
そのためにも冒頭に紹介した、
4. 調達環境や交渉相手の状況分析に基づいて、双方が満足できる交渉の方向付けができる
レベルに近づくことが、大切となってくることでしょう。