
コスト削減コンサルティング 導入インタビュー
株式会社放電精密加工研究所

株式会社放電精密加工研究所
経理部 部長 中山様、経理課課長 佐藤様
ウィザーズプラスのコンサルティングで30費目を超えるコストダウンを実現。2022年3月期の黒字化にも貢献できました。

会社名 | 株式会社放電精密加工研究所 |
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事業内容 | 放電加工を主体とした、特殊金属の受託加工 |
代表者名 | 代表取締役 工藤 紀雄 |
HP | https://www.hsk.co.jp/ja/index.html |
放電加工という特化技術を用いた特殊金属等の受託加工で1961年に創業以来、事業基盤の拡大を続けている株式会社放電精密加工研究所の経理部部長 中山 敦様、経理部企画 経理課課長 佐藤篤志様に、ウィザーズプラスのコンサルティングを採用した経緯、成果への評価についてお話を伺いました。
目次
放電加工という特化技術を用いて事業基盤を拡大
放電精密加工研究所について教えてください。
放電加工という特化技術を用いた特殊金属等の受託加工からスタートした放電精密加工研究所は、その後、部品製造や精密金型の製造のほか高精度プレス機の製造など、この60年間、事業基盤を拡大し続けてきました。
弊社が持つ放電加工・表面処理技術、金型製造、機械装置製造の3つのセグメント技術は現在、5つの事業分野で活用されています。

放電精密加工研究所様
コーポレートサイト
「放電加工・表面処理」セグメントの技術は、「航空・宇宙」「交通・輸送」「環境・エネルギー」の3つの事業分野で、「金型」セグメントの技術は、「住宅」「交通・輸送」の2つの分野で、「機械装置等」セグメントの技術は、「機械設備」「交通・輸送」の2つの分野で力を発揮しています。
これにより、現在、日本を代表する一流企業からなる強固な顧客基盤を形成し、確固たる地位を築き上げました。
これらの顧客企業が最終製品を製造するために、高度な加工技術力と工程開発力を持って、部品の一端を担う弊社は、他の企業に代替できない必要不可欠な存在となっています。
他社での成功事例がいくつもある
コストの見直しをウィザーズプラスに依頼したきっかけを教えてください。
最初に弊社の業績についてお話すると、2020年度は業績が低迷し、赤字となっておりました。
2021年度は新型コロナウイルス感染症拡大の影響による、さらなる赤字が見込まれており、固定費の見直しをしなければならないと考えているときに、金融機関からウィザーズプラスの紹介を受けました。
弊社としても当時は黒字化に向けて、できることは何でもやってみようと考えていましたので、とても良いタイミングでした。

「固定費を見直すタイミングで紹介してもらいました」と中山様
打合せではどのような点に着目されましたか。
他社の支援実績が多くあるということ、そして様々な費目毎の適正水準についての情報をお持ちだということに着目しました。また、取引先を変更せずに交渉を実施しコストを削減する支援方法にも良い印象を受けました。
今までに自社でコスト削減に取り組まれたことはありましたか。
弊社は事業所単位で購買を行っており、本社で全社の購買を取りまとめているわけではありません。事業所のコスト削減は各事業所に任せている部分がほとんどでした。
事業所の担当者には、「この金額で昔からやっているから」という考えの者も多く、その金額が高いのか安いのかはわかっていないこともあったと思います。
実際、ひとつの事業所ではすごく値引きしてもらっているつもりでいても、他の事業所ではさらに安かったというコストもありました。
本社でもそれまでコスト削減にいろいろと取り組んできましたが、「今期は業績が奮わないから5%下げて欲しい」といった内容で取引先と交渉する、相見積もりを取得して比較検討する、といったことを行っておりました。
取引先との関係性を考慮して交渉方法を変更
今回、ウィザーズプラスにコンサルティングを依頼された決め手はどこにあったの
ですか。
1. 他社でのコスト削減の成功実績が豊富にあった。
2. 幅広い費目に関するデータベースを持っており、各費目毎の適正な水準を把握している。
3. 取引先との交渉に同席してもらえる。
以上のことが依頼の決め手になっています。
つけ加えるなら、取引先との交渉において、「この価格でなければ他社に回すよ」といったドライなやり方ではなく、お互いにWin-Winの関係を維持し良好な取引関係を構築していく姿勢で交渉に臨むということも決め手になりました。
コンサルティングの導入スケジュールを教えてください。
2020年6月に最初のお打合せを行い、7月末に財務データをお預けして、コスト無料診断を実施、コストの洗い出しをしてもらいました。実際にコンサルティング契約を締結して動き出したのが、10月です。
ウィザーズプラスからのコスト削減の対象コストと削減率についての提案については、どう評価されましたか。
こんなに削減できるんだ、というのが率直な感想です。事業所単位とはいえ、コスト削減には取り組んできたという感覚でいたのですが、まだまだだったんだなと思いました。
提案として優先順位が付けられていた点も良かったです。まずは第1優先の費目から着手することにしました。

「まずは第1優先の費目から着手することにしました」と佐藤様
取引先との交渉についてはどのように行われましたか。
取引先との関係に応じて、交渉方法を変えた方がいいという提案を受けました。基本的にはウィザーズプラスのコンサルタントに同席してもらい、交渉を主導してもらいました。
取引先によってコンサルタントの存在を明かさないで交渉に臨んだ方がいい場合は、交渉の仕方などをレクチャーいただく後方支援の形を取りました。
費目の交渉で印象に残っているものはありますか。
電力については自社で引下げを行ってから、あまり時間が経っていなかったこともあり、大きな削減には至りませんでした。
ご存じのように2022年に入り、電力需給は更に逼迫し、各電力会社から値上げの話を受けましたが、2021年にウィザーズプラスと一緒に交渉し、削減できたベースから話が出来たため、それほどのアップにならなかったのは隠れた効果といえます。
また、自社での取り組みでコストダウン出来ていると思っていた費目として、コピーカウント料金がありましたが、ウィザーズプラスにて改めて交渉してもらったところ、更なる大きなコストダウンができましたので、プロのすごさを感じました。

その他、警備料金については比較的業界では大手の会社に古くから委託しており、コストダウンにも定期的に対応してもらっていましたが、こちらもコピーカウント料金同様に、更なるコストダウンをしていただきました。警備料金のコスト構造などを指摘しての交渉は、私たちだけではできないやり方でした。
各事業所の購買部門の協力は得られたのでしょうか。
事前にコスト削減のコンサルタントを入れて、全社的に見直すことを説明していましたので、非常に協力的でした。
今まで事業所ごとに管理していたガソリン代とETC利用料金については、ウィザーズプラスからの提案で、本社で一括管理することにしました。
値段は安くなったし、ETCカードの管理から手が離れたので、事業所は喜んでいると思います。そういう意味では事業所の業務の低減にも少しですが貢献できています。
2022年2月期の黒字に貢献
ウィザーズプラスのコンサルティングの導入効果を教えてください。
1. 30を超える費目でコスト削減を実現
第1優先として提案された費目において、当初目標としていた削減金額をクリアしました。
2. 2022年2月期の黒字に貢献
黒字化に向けて、全社をあげて経費削減や投資計画の見直しを図るなど、多種多様な角度から利益創造に向けた対策を実行しました。
その中で、ウィザーズプラスとともにコスト削減に取り組んだことで、販売管理費が削減でき、利益率アップにつながり、黒字化にも貢献できたと思います。
3. 事業所の購買部門、取引先との関係強化
コスト削減の取り組みを通じて、今まで以上に事業所の購買部門との関係が強化され、コスト削減に関する相談が寄せられるようになり、取引先との関係も強化されたと感じています。
以前とは異なり、自主的にコスト削減に関する提案をしてくださる取引先が増えました。
4. 事業所の購買部門、取引先との関係強化
一部費目においては、本社において一括管理することになりましたので、コストの削減だけでなく、事業所の購買部門の業務軽減にも貢献しています。
第2優先の費目に一緒に取り組んでいきたい
ウィザーズプラスのコンサルティングを評価してください。
交渉の仕方がロジカルで、データに基づいたものであることを高く評価しています。データに加えて、私たちだけでは気づかない視点からの交渉が多々あり、目からウロコといいますか、その発想はなかったというものがかなりありました。
簡単に真似できるものではないと思いますが、そうした交渉の場に立ち合えたことは私たちにとってもプラスになります。今後、取引先と交渉をする際にはぜひ活かして行きたいと考えています。
今後のコスト削減への取り組みの予定、並びにウィザーズプラスへの期待がありましたら教えてください。
提案いただいている第2優先の費目につきましては、これから一緒に取り組んでいきたいと考えていますので、その際の交渉などのサポートをよろしくお願いします。
大きなコストとして考えられるのは、製造現場で使用している消耗品関連になると思います。
ウィザーズプラスからの提案でも、第2優先費目として設定されていますが、こちらに着手するとなると、かなり腰を据えてやる必要があると考えています。
また現在、事業部門に横ぐしを入れるような組織改革の準備も進めています。こちらが進めば購買を本社で統括していく部門ができる予定です。そうなるともう少しやりやすくなるかもしれませんので、その際はよろしくお願いします。

放電精密加工研究所様、この度はお忙しい中、
貴重なお話をありがとうございました。
取材日時 | 2022年4月 |
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取材・制作 | 株式会社カスタマワイズ |