採用はコストセンターではなくプロフィットセンター
「良い人材は組織の宝」と言われています。それはどうしてでしょう?
良い人材を採用する事により組織は活性化します。そして、新たなるパワーを得て、打ち立てていた目標や目指すべき目的を達成し、実現できると考えているからでしょう。
しかし、その一方で、人件費をコストとしてとらえるケースにも多く出会ってきました。リストラなど人材減らしがコスト削減の対象として行われていることは、みなさんご存知の通りです。
一般的に採用は、収益を生み出さずコストのみが計上される、コストセンターと考えられがちです。しかし、組織が人材を採用するのは何の為かと言えば、収益を上げるためですよね。つまり、組織が欲しているのは、組織にとって利益をもたらす人材の採用です。そのような意味から考えれば、人材の採用はコストセンター(コストばかりがかかる場所)ではなく、実は組織にとってのプロフィットセンター(利益をもたらす場所)であることがお分かりいただけるでしょう。
つまり、人材採用にかかわる金銭は、コストというよりは投資として計上されるべきものだと言うことです。組織に恵みをもたらす人材採用を「農業」「漁業」「ハンティング」に当てはめれば、人材材採用費が投資であることは一目瞭然です。
例えば新卒採用は「農業」に当てはまるでしょう。大学・高校等の教育関係機関を訪問したり、組織のPRを兼ねて研究費を負担したり、説明会を開催してPR活動を重ねますよね。これはまさに種まき。大多数の中から良い出来の物を刈り取る採用方法です。
「漁業」に例えられるのは一般的な中途採用です。中途採用では、即戦力になる人材を獲得しなければなりません。そのために、業種や職種の絞り込みをおこなった募集をかけます。そして、誘い込む為の採用条件などを設定しますよね。これは、どの魚場を選び、どのエサを使うかで狙った魚を釣っていく漁業に似た方法と言えます。
そして、「ハンティング」に例えられるのはヘッドハンティングです。求める人材が絞り込まれており、ライバル企業なども欲しがる逸材を狙い撃ちして、確実にしとめる採用方法です。
「農業」、「漁業」、「ハンティング」のどれをとっても収益性があり、プラスをもたらす仕事であることは明白です。このようなことからも、採用は、コストセンターではなくプロフィットセンターであると言えるでしょう。