物流見直しによる損益分岐点の改善
#物流
物流改善で損益分岐点を下げる方法とは?
既にご存知のこととは思いますが、まず損益分岐点についてのご説明をいたします。損益分岐点というのは、売上高と費用の額が一致し、利益がゼロになる採算ポイントのこと。損益ゼロということで、BEP(Break Even Point)とも呼ばれます。
損益分岐点を算出する計算式は、固定費÷{1-(変動費÷売上高)}。まずはすべての費用を変動費と固定費に分けて考えることが必要です。
変動費というのは、売上に比例して増減する費用。物流関連のコストで言えば、運送費や業務委託費、荷役作業費、梱包・加工費などが変動費となります。一方、固定費というのは、売上の増減に関わらず一定額かかる費用。たとえば人件費や家賃、設備の減価償却費などになります。
損益分岐点というのは利益がでるか、赤字となるかのターニング・ポイント。売上高が分岐点を越えれば利益が出たことになりますし、下回れば赤字となります。つまり損益分岐点が低いほど、その会社は利益が出やすい体質であるといえます。
では損益分岐点を下げるにはどうすれば良いのでしょうか?そのためには3つの方法があります。まず1つめは、人件費や家賃などの固定費を下げること。2つめは売上原価や運送費などの変動費を下げること。3つめは商品やサービスの単価を上げること。いずれも言葉で言うのは簡単ですが、実践するのは大変なことです。
物流の改善といえば変動費を下げる試みにつながります。上記のように、物流システムの戦略的な業務改善策を実施してこそ、損益分岐点を下げ、競争力の強化を可能にします。