
顧客と商品の見直し
ロシア危機への懸念や、ギリシャのユーロ圏離脱リスクが懸念される欧州問題など、現在に至る世界経済は先行き不安定な様相を呈しています。
混沌とした世界情勢のなか、いま様々な日本企業が創造的破壊をもって成長戦略を実現すべく、行動をしています。
いま一度、顧客と商品を見直す
以前から投資信託の世界では「2015年問題」が懸念されていました。これは投信の主要顧客である60~79、84歳の人口が2015年頃ピークを迎えるとされていたため。持続的なビジネス成長を目指すため、業界では商品や顧客についての見直しを進めてきたようです。
2014年からNISA(少額投資非課税制度)がスタートしていますが、いま現在、新たな顧客を獲得することができているのか?制度に頼るだけでなく、価値ある魅力的な商品を用意することができているのか?今後さらなる改革を期待したいところです。
常に顧客と商品について見直すことが重要なのは、どの企業も同じ。支援制度を利用して活路を見出したとしても、借金の返済原資が確保できなければ未来はありません。
利益確保のためには、売上確保とコスト削減を同時に行う必要があります。売上を確保するためには、顧客数の維持とさらなる獲得が必要となりますし、販売単価をアップする必要もあります。
産業能率大学が中小企業経営者を対象に調査したところによれば、経済活動において取り組みたいこととしてあげられているのは「営業力の強化」、「利益率の向上」、「市場シェアの拡大」といった積極的な施策ばかり。現状が厳しいからこそ、新たな一手を打ちだしてくる企業も増えるのです。
厳しい現状はこれまで気付かずにいた自社の弱点が顕在化したもの。これを機に顧客や商品についていま一度見直すチャンスと捉え、前向きに活路を見出していきたいものです。