
水道料金のコスト削減テクニック

昨今は原油高や物価高の影響により、水道光熱費のコスト削減の難度は大きく上がっています。しかし水道料金は、施設の特性や利用方法に着目し、最適なアプローチを取ることで、コスト削減を進めることが可能です。
水道料金は公共料金であるためコスト削減の難度が高いと考えられがちですが、業務負担が少ない上にコスト削減が実現できるアプローチ方法を、本記事では3種ご紹介します。
①節水弁をつける
手洗いなどで多くの蛇口が必要となる飲食チェーン店や温浴施設、食品工場などで効果が出やすい手法です。
蛇口の先端に口を狭める装置(節水弁)を付け、水の使用量を少なくします。市販の節水弁の中には水圧を犠牲とする製品もありますが、一部事業者は法人向け限定で、水圧を維持しつつ使用量だけ少なくする節水弁の販売をしています。
②下水計測メーターを設置する
水を一拠点で大量に使う大規模な工場やビル、プール施設などで多く使われる手法です。
水道料金には、上水道から汲み入れた水を全て下水道に流したとする「みなし料金」が採用されており、製品への含有や蒸発で失われた分も、下水道を利用したものとして料金が請求されます。
しかし、下水道への排出口にメーターを設置することで、実際に下水を使った量のみ料金が請求されるようになり、みなし料金との差額分のコスト削減に繋がります。
③地下水汲み上げ装置(井戸)を設置する
長期に渡って拠点を構える介護施設や病院、大規模店舗などで導入するメリットが大きい手法で、近くの水脈から地下水を汲み上げることで、専用水道水として安い価格で使用することができます。
建物の地下に水脈がある等条件が良い場合は、設置事業者によっては初期費用0円で設置することが可能です。
汲み上げ、貯めた水は災害時の緊急ライフラインにもなり、コスト削減だけでなく防災としても効果があります。物価高の今だからこそ、まとまった削減につながりやすい水道代からコスト削減を始めてみましょう。