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海外拠点の見える化
近年、日常的に世界中で起きるテロ事件の報道を耳にするようになりました。またジカ熱などの感染症の報道も気になるところです。グローバル化するということは、このような国外で起きるリスクへの対応を迫られるということになります。
海外事業を成功させるためには、リスクをしっかりとコントロールするための管理体制づくりが欠かせません。そのため海外拠点のある地域とその周辺地域のさまざまな情報を収集する仕組みづくりも必要となります。経営環境の変化を察知してリスクをコントロールするためには、海外拠点の見える化をはかることが重要なのです。
海外事業のマネジメント方法とは
海外事業を成功に導くためにまず必要なのは、現地の経営環境の変化に柔軟に対応する姿勢です。そのために事業戦略を継続的に見直すことができる体制を作る必要があります。
すでに決まった事業戦略を実施するのが目的なのではなく、現状に合わせて戦略を練り直してでも事業を成功させることこそが目的。そのため進出後も事業戦略が現状に適しているかを再評価できる仕組みが必要なのです。
海外事業を評価する仕組みを機能させるためには、海外拠点の見える化をはかる必要があります。ですが実際に海外への進出を果たしている企業のなかには、現地の状況が分からずに不安を感じている経営者もいるようです。
たとえ現地の担当者に不備がなかったとしても、経営者の意図が伝わっていなければ、必要な情報を手に入れて不安を解消することはできません。不備が起こらないよう、現地状況の報告などは日次・月次単位で具体的にスケジュールを組み、つねに最新の情報が本社に送られるようにしましょう。
海外拠点の状況が本社からもよく見えるようにするため、まずは優秀な人材を責任者に据え、現地の状況について適宜報告を受けることができる仕組みが必要です。
たとえば月次報告や日報など、報告のスケジュールを決め、それを実施します。とくに重要な財務データを経営管理指標として報告するよう義務付ければ、経営リスクを予め察知することもできます。
本社への報告と同じように重要なのは、現地担当者自身に管理・評価させるということ。ただ報告を義務付けるだけでなく、現地スタッフに自身の経営管理の有効性を検証させることが重要です。さらにその自己評価の内容を報告させることで、現地の経営環境や経営状況、管理状況などについて、より理解しやすくなります。
見える化が進めば、海外拠点が置かれている経営環境を把握することができます。また実施している事業戦略が現在の経営状況に即したものであるかどうかをすぐに評価することもできます。さらに事業の軌道修正や撤退、移転などといった重要な決断を速やかに下すこともできるのです。