集中購買とは

#コスト削減

4年で売上高30%増、純利益270%増という驚異的な快進撃を続ける企業があります。それはスナック菓子大手のカルビー。この快進撃は、元CEOの松本晃氏が2009年にカルビーの創業家から請われて、ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人の最高顧問からカルビーのCEOに転じたときから始まったといわれています。

そのおもな戦略とは、本社に購買部を移して、バラバラ購買を集中購買に改めたこと。結果、資材の一括購入が可能になり、購買コストは大幅に削減され、ムダな廃棄も激減したのだそうです。

カルビーのような老舗の大企業であっても、組織を改編して集中購買へと大きく舵を切ったことで、新しい時代に即したさらなる進化を実現しています。

集中購買と分散購買

資材調達の方法には集中購買と分散購買という2つの方式があります。集中購買とは、本社や複数の事業所などがある場合でも、材料や部品などといった資材の調達を本社で集中して行う購買方式のこと。これに対して、それぞれの事業所で必要とする資材を調達することを分散購買方式といいます。

集中購買方式のメリットとは、大量購入によって仕入れ値などの取引条件を有利に設定しやすくなること。また、本社に購買機能を集中させることで過去の購買データが統合されるため、そのデータを用いた支出分析に基づいて、効率よくサプライヤとの交渉を行うことができます。ほかに、在庫量のコントロールや資材の標準化、購買方針の徹底化などといったコスト低減活動を推進しやすいといったメリットもあります。このように、集中購買方式を採用することで、原価に占める材料費の割合を低くおさえることができるようになるのです。

分散購買方式のメリットとは、各事業所が自主的に購買するため、事業所ごとの特殊な要求を満たすことができるという点にあります。また、生産工程の都合に合わせやすく、急な必要にも応じることができるといったメリットもあります。

ただしその結果として、多数のサプライヤから少量ずつ調達することになり、適正な価格を引き出すことができていない場合が多いようです。また、購買活動が分散しているため、コスト低減化の活動を徹底しにくいといった側面もあります。

もちろん、集中購買方式にもデメリットはあります。本社で一括購入することで、事業所における購買の自主性がなくなりますし、緊急の場合などに即応できないこともあります。

さきにあげたカルビーの場合も、かつて分散購買方式を採用していた際には、地方分権を実現し、商品カンパニー間の競争を喚起するためという理由があったのだとか。そうしたメリットとデメリットを分析したうえで集中購買方式へと転換し、カルビーは今日の成功を手にしているのです。

自社に最適な調達購買マネジメントを実施してコスト削減をはかるには、そのメリットとデメリット、過去の購買データなどを詳細に分析したうえで、購買方式を採用する必要があります。

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FAQ

よくあるご質問

  • コストの無料診断を詳しく教えてください。
    コストの無料診断は、クライアント企業様と秘密保持契約を締結後、以下のいずれかの方法により分析し、削減見込額を報告させていただくものです。
    ①総勘定元帳から、各コストを項目別×発注先別×拠点別(店舗別)に分類のうえ全般的なコストについて分析
    ②削減を希望するコストの契約書・請求明細から、取引先×単価×数量を把握し、個別に削減見込額を分析
  • コンサルティング契約はどのような契約内容になるのですか?
    コンサルティング契約はクライアント企業様と当社との包括契約となります。契約内容には、フィー体系やコンサル内容の規定をしております。具体的な内容については契約書のドラフト及び別紙「コンサルティングの進め方」にてご説明させていただきます。
  • 業者や貸主との交渉など、クライアント側担当者の作業(事務)負担は?
    コスト分析から削減手法の策定及び各業者や貸主との交渉は当社主導で実施いたします。(クライアントのご担当者様には同席をお願いしております)交渉の進め方は交渉前にクライアント様にご報告させていただき、ご了解の上で交渉に着手いたします。
  • コンサルフィーの条件は?
    コンサルフィーは削減が実現できた場合のみ発生いたします。
    1年間のコスト削減額の中からフィーが発生しますので、未来永劫フィーが発生するものではありません。